カルシウムパラドックスって?

常識と考えられてたことが真実でなく、逆に常識ではないと考えられてたことが正しい、ということはよくあることですが、特に、カルシウムパラドックスについては、未だに専門家の間でも誤解があるといわれているそうです。

カルシウムの摂取量が不足すると血液や細胞の中では逆にカルシウムが増える、という不思議な現象カルシウムパラドックス)が起きるそうです。これは何故、どのようにして起きるのでしょうね。
カルシウムは「命の炎」ともいわれているそうですが、それは骨を作るだけでなく、私達人間の生命維持に不可欠な栄養素であるといわれているらしく、それ故、血液中のカルシウム濃度は常に一定に維持されなければならないからといわれているそうです。

カルシウムが一定の濃度でないと、心臓や脳の働きが乱れ、生命維持活動そのものが危うくなるそうです。

カルシウムの摂り方が足らないと、まず、血液中のカルシウムが減るそうです。これは大切な情報として、副甲状腺という甲状腺の後に4個ある米粒のような内分泌腺に伝えられ、その結果、副甲状腺ホルモンが分泌されるそうです。副甲状腺ホルモンの大切な仕事は、骨に働きかけ、血中カルシウム濃度を一定に維持させることらしいです。
ところがいつもカルシウム不足になっていると、常に骨からカルシウムが溶かし出されるそうです。このような状態が続くと、ご存知のように骨粗鬆症になる可能性も大変高いらしいです。がそれだけではないらしいです。

副甲状腺ホルモンがいつも沢山出ていると、必要以上に多くのカルシウムが溶かし出され、過剰分は行くところがなくなって血管や脳や軟骨、各細胞の中など、通常はカルシウムが侵入禁止になっている組織にまで押し込まれてしまうらしいですよ。

恐ろしい、カルシウムパラドックス!


血管の組織の中にカルシウムが増えると、当然血管は硬く、狭くなります。

これが動脈硬化と呼ばれるものらしいです。硬い血管は狭くて血液が通りにくく、しかもカルシウムが血管を収縮させるので、血圧を上げるらしいです。

事実、カルシウムの摂り方が不足している人では高血圧や動脈硬化が多く、カルシウムを十分に摂ると快方に向かうことが、わかっているそうです。

明らかなカルシウム不足でおこる骨粗鬆症は、動脈へのカルシウム沈着と一緒に起こることが、100年以上も前から知られているとのことらしいです。 最近では高速断層撮影という新しい方法によって、カルシウムやビタミンDの不足している人に冠動脈の石灰化心臓での動脈硬化)が多いこともわかっているとのことです。

脳でカルシウムが増えると脳細胞の働きが低下し、特に、記憶を司る海馬という部位でそれが起こると、アルツハイマー病になるらしいです。膵臓の細胞の中にカルシウムが入り過ぎると、血糖値が高くなってもインスリンが十分に分泌されず、糖尿病になるそうです。

ガンも、発生する器官の差こそあれ、細胞の中にカルシウムが入り過ぎ、免疫力が低下することによって起こるということらしいです。

筋肉の力も、筋肉組織内にカルシウムが入り過ぎると弱り、軟骨にカルシウムが入り過ぎると、変形性関節症や変形性脊椎病という腰や膝の痛む病気になるそうです。

生活習慣病といわれる病気のほとんど全ての原因が、カルシウム不足によるカルシウムパラドックスだというのは、大変恐ろしいことだといわれているとのことです。

カルシウムパラドックスの一番わかりやすく、しかも誤解されている例は、腎臓結石だといわれているそうです。

結石の正体はカルシウムだということです。ところがハーバード大学のカーハン教授という先生が、カルシウム摂取と腎臓結石の発症の関係について十数年間追跡調査をした結果、カルシウム摂取の少ない人に腎臓結石が出来やすく、十分な人には出来にくいことがわかったそうです。

カルシウム摂取が足らないと、骨から余分なカルシウムが溶け出して結石になるらしいです。骨の中には、毎日食べる食事に含まれる量の何千倍ものカルシウムがあるそうです。
また、結石の出来やすい人は、カルシウム不足で血液中のイオン化カルシウム濃度の低い人、副甲状腺ホルモンの高い人、血液中のマグネシウムの濃度が高い人にも多いことがわかってきましたそうです。